

by Anna
もしも鳥のように高く飛ぶことができたら
世界をありのままに俯瞰できるのに
丸い地平から昇る太陽
虹色の光線が走り闇を追い出す
青い薄い層を重ねた大気も
綿のような雲の流れも
ヒマラヤの白い峰々も
遠くに見える冷たい月も
ガラス玉を散りばめた金や銀や赤い星々も
群青の海も
白い波も
飛行船の糸のような白い尾も
緑のジャングルも
砂漠に吹き荒れる嵐も
豊かな大陸も
鳥は目の奥の小さな頭脳で考えている
街のビルの谷間の人々が行き交う姿も
どこまでも続く道と車の流れも
家族の楽しい会話も
恋人達の愛のささやきも
鳥は静かに聞いている
同じ命あるものとして鳥はいつも思っている
人間に生まれたかったと
鳥は
涙を流している
あの地でもあの地でもあの地でも
戦うことを止めない人間の愚かな姿を見て
命をチリのように扱う傲慢な姿と
銃から立ちのぼる硝煙の匂いに
鳥は
人間の肉体から離脱した透明な魂を
悲しみに打ちひしがれた姿を
平和のために祈り捧げる母たちの姿も
その遠くを見渡せる目で見ているに違いない
鳥は
目の奥の小さな頭脳で考えていた
人間に生まれたかったといつも考えていた
父鳥も母鳥も
人間に生まれれば平和に暮らせると
毎日毎日鳴いていた
Thomas Bergersen
Compass
世界をありのままに俯瞰できるのに
丸い地平から昇る太陽
虹色の光線が走り闇を追い出す
青い薄い層を重ねた大気も
綿のような雲の流れも
ヒマラヤの白い峰々も
遠くに見える冷たい月も
ガラス玉を散りばめた金や銀や赤い星々も
群青の海も
白い波も
飛行船の糸のような白い尾も
緑のジャングルも
砂漠に吹き荒れる嵐も
豊かな大陸も
鳥は目の奥の小さな頭脳で考えている
街のビルの谷間の人々が行き交う姿も
どこまでも続く道と車の流れも
家族の楽しい会話も
恋人達の愛のささやきも
鳥は静かに聞いている
同じ命あるものとして鳥はいつも思っている
人間に生まれたかったと
鳥は
涙を流している
あの地でもあの地でもあの地でも
戦うことを止めない人間の愚かな姿を見て
命をチリのように扱う傲慢な姿と
銃から立ちのぼる硝煙の匂いに
鳥は
人間の肉体から離脱した透明な魂を
悲しみに打ちひしがれた姿を
平和のために祈り捧げる母たちの姿も
その遠くを見渡せる目で見ているに違いない
鳥は
目の奥の小さな頭脳で考えていた
人間に生まれたかったといつも考えていた
父鳥も母鳥も
人間に生まれれば平和に暮らせると
毎日毎日鳴いていた
Thomas Bergersen
Compass
人生は未踏の山を登るのに似ています。聳える峰を見上げて、果たして自分に登ることができるかとため息が出てきます。尾根にたどりついても、そこは幸せと不幸が渦をまいて、突風が吹き荒れ、雲が湧き上がり、顔を上げていられないほど厳しい環境かもしれません。憂いの山には、不毛の嵐が吹き荒れ、苦渋の谷間が待っているのです。誰にも等しく与えられた試練なのです。
でも、絆で結ばれた愛する二人なら、それを耐え忍んで、やがて頂上に行き着くことができるでしょう。金の布に包まれた朽ちることのない思い出とともに、千のナイフでも切れない強靭な鋼のように、絆とはかくも強いものであることを知って、誰よりも自分自身が驚くでしょう。
そして歩くことをやめないことが「幸せ」そのものであることに、愚かなわたしとあなたは気づくはず。
「時」は祈りに満ちている
「時」は安らぎに満たされている
生まれ変わっても
私はあなたを探し求める
私の道標
私の光
闇のなかで泣いていても
命のともし火が輝いているかぎり
私はあなたを探し求める
光のなかであなたに会いたいから
あなたが道標
あなたが光
「時」は祈りに満ちている
「時」は安らぎに満たされている
夢が遠のいても
私はあなたを探し求める
私の始まり
私のすべて
光のなかで泣いていても
命のともし火が消えかかっても
私はあなたを探し求める
光のなかであなたに抱かれたいから
あなたは道標
あなたは光
「時」は祈りに満ちている
「時」は光に満たされている
強気の裏側に縮こまって動かない弱気の自分がいる。表のわたしは明るく活発に、活き活きとしているのに、裏のわたしは陰鬱に怯えている。仮面を被って、自身さえ欺いているわたし。深刻に考えてはいないけれど、誰もみんな同じなのだろうか?
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